平成20年4月



 平成20年第4回(12月)定例会本会議において
「安富町・夢前町の都市計画区域指定のあり方について」市長及び都市局長に質問しました。質問と答弁の内容(議事録)を以下掲載します。

※全ての質問内容は、H.P内トップページの「本会議における質問及び答弁」議事録を閲覧下さい。
〜中略〜
○(川西忠信議員)(登壇)
第4項目として、都市計画区域外無指定地域の都市計画区域指定のあり方についてお伺いをいたします。

  中播都市計画区域を形成している中で、夢前町、家島町、安富町の旧3地域が、都市計画区域としての指定がされておりません。

  平成18年第4回定例会における質問では、「県は、広域的な関知から都市計画区域の指定に係る方針を示し、市は地域の詳細な状況を考慮しながら県に意見を述べていくことになり、18年度から3年間で県と市が共同で調査を行う」との答弁をいただきました。その後、20年第1回定例会において、「引き続き補足調査の進捗を見きわめながら検討し、議論を深め、方針決定したい」と答弁されたところです。
 また、区域指定は、4つのパターンが考えられるとのことであり、一つは、全域または一部の地域に都市計画区域だけを指定する方法、指定した一部に用途地域を定めるもの、計画区域の中を市街化区域と市街化調整区域に区分するものの3つのパターンがあり、指定をしない、現状のままを含めて4つのパターンがあるとの説明でした。

  4つのパターンのうち、その影響について私が懸念しているのは、市街化区域と市街化調整区域に区分する線引き制度であります。

  その理由としましては、私が申すまでもありませんが、都市計画法が施行された昭和40年代は、右肩上がりの経済成長を目指した時期であり、乱開発を防ぎ秩序ある都市形成を図ることが求められました。しかし、現在は、経済の成熟化や少子高齢化による人口減少時代が到来するという、大きく時代背景が変わっている点です。特に北部地域は疲弊感があるところです。
  線引きされた場合は、地域の多くの面積が市街化調整区域に指定されるのではないかと思います。調整区域に指定されますと、土地利用に関する厳しい規制を受けることとなり、農家住宅と農業用倉庫の建築はできるようですが、Iターン者など一般住宅や事務所・工場などの建築に非常に大きな制限が加わるように聞くところです。

  また、全国的な事例としましては、指定により過疎化が進行したと聞くところでもあります。
 安富地域を見てみますと、地域面積のうち山林が約90%を占め、そのうち約6割は保安林指定がされ、農地の大部分は農振農用地に指定されております。森林法と農地法により、大部分の面積は自然保護がなされていると判断できるのではないかと思います。また、北部地域は山村振興法による振興山村に指定がされております。

 こういった地域特性の中、旧安富町では、わずかな土地の利活用による人口増加策や企業進出による地域の活性化を重点施策の一つとして、官民一体で頑張ってきたところです。中国自動車道以南地域では、上場企業1社のほか、約12の町外資本の中小製造企業が進出し、職住近接による雇用の創出や地域振興で大きな貢献をしていただいております。旧町が関与した用地を含め、数カ所の企業進出可能土地もあるところです。

  また、阪神淡路の大震災でもコミュニティーの大切さが、再認識されたところでもございます。すべての行政課題の解決やまちづくりには、いや応なく「参画と協働」の実践が求められる時代となり、過疎化傾向が進む地域をいかに活性化させ、コミュニティーを維持存続させるかという、中山間地域における全国共通の地域課題が浮上しております。若者の定住推進策はもちろんですが、空き家対策として、農業に従事しないIターン者やUターン者の受け入れも大変重要になってきているところです。

  私の住む集落では、土地を買い住宅を新築された方や、古い農家を買い増改築した方など、わずか84戸の集落ですが、Iターン者と言える人が6世帯、Uターン者が2世帯あり、皆さんは地域にしっかり根差され、生活をされているところでもあります。

  参考までですが、先日の文化振興財団の事業である「こころのまつり」に参加いただいた1戸を含めセカンドハウスが2戸あります。

  高松市や都城市のように、地域事情により線引きを廃止された市も出てきております。こういった状況の中、中央でも時代背景が大きく変わってきた情勢を受け、都市計画制度全体の見直しや線引き制度のあり方に関する議論も行われているようにお聞きするところでもあります。

  全国的にも、合併に伴う都市計画区域指定のあり方については、地域特性に配慮しながら、さまざまな検討がなされているようでもあります。本市におきましても、今後、地域住民と一体となり地域の望ましい姿を描く中で、時間をかけて、地域に応じた研究・検討がなされなければならないと思うところでございます。
以下、具体的に質問をさせていただきます。

  1点目は、姫路市として、夢前・安富地域をどのような魅力ある地域として発展させていこうとお考えなのか、将来像についてのご所見をお伺いします。

  2点目は、選択肢の一つである線引き制度を取り入れる場合の目的と、この指定によって、地域にどのような新たな規制や影響が想定されるのでしょうか、お伺いします。

  3点目は、平成18年度から現在までの調査の内容、経過、そして、現時点での分析結果をお聞かせください。
  また、共同で調査をしている県の考えはどのようなものかお聞かせください。

  4点目は、夢前・安富地域においては、兵庫県が平成17年度に、緑豊かな地域環境の形成に関する条例である緑条例が制定されております。
  緑条例は、住民が主体となって、地区のルールづくりを行う制度である計画整備地区制度があり、認定された区域では、すべての開発行為、建築行為について市への届け出が必要となります。うまく運用できないものかと思うところです。

  兵庫県緑条例について、市はどのように考えられているのでしょうか、お伺いします。

  5点目は、広報ひめじの11月号では、「都市計画区域の見直しを検討」との見出しで、影響調査の状況や今後の取り組みに向けての説明がなされております。その中で、都市計画区域に指定された場合、建築基準法の集団規定が適用され、既存不適格となる建築物が多数出てくると考えられるとのことですが、どのような影響があるのか詳しくお聞かせください。

  6点目は、住民説明会を開催するとのことですが、広報ひめじの内容でも、専門用語などの理解ができないという多くの声を聞くところであり、粘り強い丁寧な説明が求められると思います。どのような内容、手順で説明会を開催するお考えでしょうかお伺いします。

  7点目は、都市計画区域指定に係る見直しは5年に1回あり、平成20年度が見直し年度で、次回は25年度と聞いております。地域の将来に大きな影響を及ぼす課題でありますので、もうしばらく地域の変化や状況を見た上で、必要に応じて検討することも一つの方策ではないかと思いますが、ご所見をお伺いいたします。
○石見利勝市長(登壇)

川西議員のご質問中、4番目の都市計画区域外無指定地域の都市計画区域指定のあり方についてのうち、安富・夢前地域の将来像についてにつきましてお答えいたします。


  平成18年3月に1市4町が合併して人口約53万人、面積約534平方キロメートルの新姫路市が誕生しました。合併後のまちづくりに当たっては、1市4町が単に一つになるのではなく、従来の各市町が持っているポテンシャルをさらに飛躍発展させることが重要であると考えております。それによって、市民のだれもが幸せと生きがいを共有し、住んでよかった、これからも住み続けたいと実感できる魅力と活力ある新姫路市を築いてまいります。

  現在策定中の新姫路市総合計画(案)におきまして、夢前地域と安富地域は、良好な田園環境を保全するとともに、利便性とゆとりある居住環境を形成する区域である「農業・生活ゾーン」や、森林等の多彩で豊かな自然を保全するとともに、人と自然が共生し快適に生活できる森林生活環境を形成する区域である「森林・生活ゾーン」に位置づけているところであります。

  具体的には、緑に包まれた良好な住宅地として、快適な生活環境を整備するとともに、安全で安心して暮らせる活気あるまちづくり、そして農村環境の保全に努め、森林丘陵部の豊かな自然環境を生かした体験学習ができる拠点ゾーンの整備など、農地や森林を活用したまちづくりを進めてまいります。

  また、産業の育成を図るために、特産品の開発や販売促進に取り組むとともに、新総合計画案において、準地域核と位置づけているそれぞれの地域事務所周辺を中心に、地域の活性化や生活利便性の向上に努めてまいります。いずれにいたしましても、めり張りのあるまちづくりを進めながら、自然環境の保全活用や、生活環境、利便性の向上を図り、魅力ある地域として発展させていきたいと考えております。
 以上でございます。

○井上都市局長(登壇)

川西議員のご質問中、4項目めの都市計画区域外無指定地域の都市計画区域指定のあり方についてのうち、2点目から7点目につきましてお答え申し上げます。


  まず、2点目の線引き制度についてでございますが、都市計画区域は、一体の都市として総合的に整備、開発、保全が行われる区域で、市街化区域と市街化調整区域の2つに区分されます。市街化区域では、建物の用途や形態の制限により住環境が保全され、道路、公園、下水道などの都市整備が計画的に実施されます。

  また、一定規模以上の開発行為は、許可基準に基づき許容されるため、秩序ある開発が行われます。市街化調整区域では、開発行為や建築行為が制限されるため、農地や良好な自然環境が保全されます。例えば、ある日突然、嫌悪施設等が隣接地に立地するようなこともなくなります。

  次に、3点目のこれまでの調査の内容、現時点での分析結果についてでございますが、18年度から20年度において、兵庫県と共同で行っている調査につきましては、建物状況、人口密度、都市基盤状況等の現況調査を行うとともに、線引き都市計画を基本として、現在広く検討を行っております。

 次に、4点目の県緑条例について、市はどのように考えているのかについてでございますが、兵庫県の緑条例につきましては、適正な土地利用の推進、森林及び緑地の保全、緑化の推進、すぐれた景観の形成の4つの視点をもとに、地域性豊かな土地利用を誘導することを目的としたものであります。名前のとおり、緑豊かな地域環境を形成するには有効と考えております。また、住民が主体となって地区のルールづくりを行って土地利用を進める計画整備地区の制度の活用についても、手法の一つと認識しております。

  次に、5点目の指定に伴う既存不適格建築物についてでございますが、建築基準法の集団規定とは、住環境をよくするために敷地が道路に接していること、用途地域が指定された区域では建物用途が制限されること、敷地面積に対する建ぺい率及び容積率が基準以内であることなどの基準が適用になることです。

  これらの用件を満たしていない建築物は、既存不適格建築物と言い、違反建築物ではございませんが、すぐに改善する必要がなく、建てかえや改築の際に基準に合った建築物にしていただくこととなります。今後、それらの既存不適格建築物がどの程度生じるかも含め、その影響等も検証しつつ、検討を進めてまいります。

  次に、6点目の住民説明会についてと、7点目の地域の変化や状況を見た上で、慎重な検討をにつきましてお答え申し上げます。

  議員ご指摘のとおり、地域の将来に大きな影響を及ぼす課題でありますので、都市計画制度の理解を得るべく、すべての地域の方々を対象に住民説明を進めていきたいと考えております。

  いずれにいたしましても、国、県の方針や他都市の動向を見きわめつつ、地域の皆様方と都市計画区域指定に関する情報を共有しながら今後も検討してまいりたいと思いますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
  以上でございます。



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