平成22年第3回定例会 議事録


○(川西忠信議員)(登壇)
 合併による特例選挙で安富選挙区から議席をいただき、4年と5カ月になりました。質問の機会をいただきましたので、議員活動の基本である市民目線と市民の代弁者としての立場を再確認しながら、議場に立たせていただくところでございます。

 早速ではございますが、以下7項目について質問をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。

 第1問、姫路城改修工事期間中の大天守修理見学施設を中心とする集客対策等についてであります。

 平成の大修理とも呼ばれております姫路城大天守保存修理工事につきましては、昨年10月に着手し、大天守を覆う工事用の素屋根を建設しているところであり、現在、大天守の最上階に達しようとしております。

 この素屋根には、実寸大姫路城が描かれ、また素屋根の内部にはエレベーターを設置した見学用施設を整備し、工事の様子などを見学できることとなり、さらにこの施設のオープンに合わせて、新たに重要文化財である渡りやぐらを公開するなど、さまざまな取り組みを検討されているとお聞きいたしております。

 この施設につきましては、全国に愛称を募集され、数多くの応募があった中から「天空の白鷺」と決定されたところであり、市民はもとより全国の愛城者も高い関心を寄せているところでございます。

 また、先日、施設の概要が新聞報道され、ことしの桜のシーズン以降、姫路城を訪れる観光客が激減している状況の中、この施設のオープンにより来場者が回復することを大きく期待するところです。この観光客の減少については、各方面から多くの懸念される声を聞いており、国際観光都市として観光客の大幅な回復に向けた対応が喫緊の課題であると考えます。

 そこで、この施設のPRを兼ねる意味も含めまして、関連する4点についてお尋ねいたします。

 1点目としまして、姫路城大天守修理見学施設の概要と観光客の集客対策について、ご所見をお聞かせください。

 2点目としまして、直近5年間の入城者数と、5月以降の月間入城者数及び来春施設オープン後の目標数をお聞かせください。

 3点目としまして、現在、最も期待されている中国人観光客を初め本市への外国人観光客の誘致対策について、ご所見をお聞かせください。

 4点目としまして、城を中心として今後、より魅力ある観光都市として発展するための将来構想について、ご所見をお聞かせください。
○石見利勝市長(登壇)
 川西議員のご質問中、姫路城改修工事期間中の大天守修理見学施設を中心とする集客対策等について、お答えいたします。

 まず、見学施設を中心とする集客対策についてでございますが、約5年間の保存修理期間中は、大天守の見学が制限されることとなります。この機会に国内では初めてとなる世界遺産・国宝の改修工事の状況等を常時公開する見学施設、姫路城大天守修理見学施設「天空の白鷺」を来春オープンの予定としております。
 この見学施設では、大天守の最上階である五層部分の大屋根や破風などを間近でごらんいただき、城郭建築の醍醐味を体感していただくとともに、時期によってはしっくい塗りや、かわらのふきかえなど匠の技を見学していただくことなどにより、貴重な世界遺産である姫路城を未来に引き継ぐ営みのかけがえのない価値を感じていただきたいと考えております。

 また、入館時の混雑を緩和するための予約システムの導入や可能な限りのバリアフリー化に取り組むなど、この時期に限った視点からの姫路城を幅広くごらんいただけるよう工夫しております。

 観光客の集客につきましては、この3年間しか見ることのできない姫路城の魅力に加えて、来年の大河ドラマ「江」に合わせた千姫と西の丸、また誘致活動を進めている官兵衛など誘客につながる情報をメディアや世界の旅行エージェントに向けて積極的に発信してまいります。

 また、姫路観光コンベンションビューロー、商工会議所とも連携し、多彩な観光資源のPRやイベントを実施するなど、さまざまな集客事業を展開し、多くの方々に、姫路城を初め姫路市のすばらしさを体験していただけるよう取り組んでまいります。

 次に、見学施設オープン後の目標観光客数についてでございますが、まず直近5年間の入場者につきましては、平成17年度が77万人で、その後順調に増加しており、20年度は菓子博開催の影響で119万人、21年度は改修工事前の特別な需要により156万人となっております。また、本年5月以降の月間入場者数につきましては、2万人から5万人の間で推移しており、通常年と比較しますと、3割から5割の入りとなっております。
 施設オープン後の平成23年度の目標観光客数でございますが、姫路市総合計画での姫路城登閣者数の数値目標は、工事中であるという要因を勘案し60万人としておりますが、これを下回ることのないよう集客対策に取り組んでまいります。

 次に、外国人観光客の誘致対策についてでございますが、中国などアジアの国々から本市を訪れる外国人観光客は近年増加の傾向にあり、受け入れ体制の整備等の必要な措置を講じてまいりました。

 具体的には、外国語案内標識の設置や外国語パンフレットの作成、観光案内所における外国語対応など、受け入れ体制の充実に取り組むとともに、一層の観光客誘致に向けて外国語ホームページの運営、海外旅行エージェントの招聘、海外メディアの取材支援、独立行政法人国際観光振興機構や兵庫県外客誘致促進委員会を通じた情報発信などを行っております。

 また、姫路観光コンベンションビューローでも、宿泊施設などを対象とした英会話教室、飲食店の外国語メニュー等の作成支援を行っているところであります。今後とも兵庫県や姫路観光コンベンションビューローなど関係機関と連携しながら、中国人観光客の動向も踏まえ、外国人にとって魅力ある観光地づくりを進めてまいりたいと考えております。

 最後に、魅力ある観光都市として発展するための将来構想についてでございますが、観光の振興は単に観光客の増加にとどまらず、国内外からの交流人口の拡大による都市のにぎわいと活力の創出など、地域への幅広い経済波及効果をもたらすものと考えており、この観点に立って、観光が魅力的なビジネスとして展開されるよう種々の観光施策・事業に取り組んでまいります。

 その推進に当たっては、本市の観光の核である姫路城については、このたび提言をいただいた特別史跡姫路城跡整備基本計画を踏まえて、その魅力に磨きをかけ未来に伝えていくとともに、合併によりもたらされた海や山の観光資源も最大限に活用するなど、より充実した都市型観光、滞在型観光を展開してまいります。

 また、地域の祭りや物づくり、市民の営み等を題材として、近年注目されている産業や食の観光、体験型の観光など、本市の持つ多彩な魅力を生かして戦略的な観光施策を展開してまいります。

 これらに加えて、最も重要な魅力ある観光資源である市民一人ひとりのおもてなしの心をはぐくみながら世界に通じる国際観光・コンベンション都市づくりを進めてまいる所存です。

 以上でございます。
○(川西忠信議員)(登壇)
 第2問、合併特例法による、地方交付税の額の算定の特例等と市北部の今後の魅力ある地域づくりについてであります。

 さきの合併特例法では、さまざまな支援策の中で財政面における二つの大きな支援策がありました。1点目は、新市建設計画に基づく必要な事業に要する経費と合併市町の地域振興と住民の一体感醸成のために行う基金造成に要する経費を、合併後10カ年度に限り、合併特例債をもって財源とすることができることであり、2点目は、普通交付税の算定の特例でありました。

 地方財政措置の普通交付税の算定の特例である合併算定替による算定は、合併関係市町村が合併の前の区域をもって存続した場合に算定される額の合算額を下らないように算定する期間を、合併が行われた日の属する年度及びこれに続く10年度とし、その後の5年度で当該算定による増加額を段階的に縮減するものとされております。

 新市建設計画に基づいて各部局の責任のもと、一定の整備が進捗していることは事実であります。しかし、合併協議における調整が必ずしも明確でなかった事項や当分の間存続の扱い関係事業などを中心に、10年間は交付税の額を補償されるということで、住民としては、かなりの配慮を期待しているところでございます。

 また、合併後、数年が経過する中で、改めて地域課題や特性を再認識しております。こういった中、地域住民からは、予想以上の早さで行財政改革が進められているのではないかという多くの心配の声を聞くところであり、特に今後の行政サービス全般のあり方に対する不安の声があるところでございます。

 地域事務所職員の短期間での大幅な削減、長い歴史のあったロードレース大会の合併後2年での廃止や学校給食センターの統廃合なども行われたところであり、今後は地域イベントの見直し、地域事務所のあり方なども検討課題になってくるようにお聞きしているところでもあります。

 北部地域における今後の行政運営や各種施設のあり方など、行財政改革の取り組みにおいては、中心部と同じ尺度で物事を考えることなく、中心部との距離、時間、利便性、人口密度、面積や固有の地域課題、そして地域特性などに十分配慮の上、検討されることがより求められると思うところでございます。

 そこで、3点についてお伺いいたします。

 1点目としまして、南部地域と比較して地域特性や課題に相当な差異のある市北部地域の振興と魅力ある地域づくりに向けて、地域の将来をどのような視点でとらえ、進められるお考えでしょうか。ご所見をお聞かせください。

 2点目としまして、人員配置を含めた地域事務所の組織の今後のあり方について、ご所見をお聞かせください。

 3点目としまして、現在地域イベントに活用されている地域振興基金の現在高と今後の活用策についてのご所見をお聞かせください。
○山名基夫副市長(登壇)
 川西議員ご質問中、私からは、2項目の合併特例法による、地方交付税の額の算定の特例等と市北部の今後の地域づくりについての3点につきまして、お答えを申し上げます。

 まず、1点目の地域特性や課題に相当な差異のある市北部地域の振興と魅力ある地域づくりについてでございますが、平成18年3月27日の1市4町の合併以来、4年余りが経過いたしましたが、その間、各種制度や事務事業、行政組織等の一体化を推進する中で、旧町域の住民の方々には合併による変化に対する戸惑いがあったものと認識しております。

 しかしながら、その一方で本市による行政サービスの提供方法に対する理解が進むとともに、姫路市民としての意識も醸成されてきており、姫路市としての一体性が確保されつつあるものと考えております。

 北部地域の振興等につきましては、新市の一体性を高めつつ地域特性への配慮など、議員ご指摘の点並びに地域審議会のご意見も踏まえ、住民の皆様のご理解を得ながら推進してまいりたいと考えております。

 また、新市建設計画の地域別整備方針で定められているとおり、北部地域におきましては、農林業の振興、観光資源の活用、道路整備、公共交通機関の充実等を注視しながら新市建設計画事業を着実に進めることにより、地域の振興と魅力あるまちづくりを推進してまいりたいと考えております。

 次に、2点目の人員配置を含めた地域事務所の組織のあり方についてでございますが、地域事務所の組織については、合併協議の中で住民生活に急激な変化を来すことのないよう配慮し、段階的に再編及び見直しを行うこととされております。

 基本的な考え方といたしましては、すべての組織がそうでありますように、常に業務の内容、量を勘案しながらより効果的で効率的な体制に見直していく必要があると考えております。

 その中で、地域事務所につきましては、地域事務所に求められる業務、本庁までの距離、利便性等に配慮しつつ、段階的な見直しを行う必要があると考えております。その際には、ご指摘にありましたように、地域特性、地域課題等にも十分に配慮しつつ、また地域のニーズに対応するための工夫も行いながら、地域事務所の組織の適正化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、3点目の地域振興基金の現在高と活用策についてでございますが、地域振興基金の現在高につきましては、21年度現在30億円となっております。基金の運用益につきましては、姫路市地域振興基金条例に基づき、これまで旧町の地域イベントに対する補助金の財源として活用を図ってまいりました。

 今後とも引き続き地域イベントに活用するとともに、条例の目的である市民の連携の強化及び地域の振興に要する経費の財源として、全市的なイベントへの活用も検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。
○(川西忠信議員)(登壇)
 第3問、市内北部(安富・夢前地域等)への企業誘致活動と兵庫県の産業集積条例に基づく産業集積促進地区の追加指定についてであります。

 兵庫県は、本年、企業立地支援制度が適用される産業集積促進地区について、これまでの但馬、丹波、淡路地域に加えて、これらに準ずる地域として多加町、神河町、宍粟市及び佐用町を追加することにより、地域特性を踏まえた戦略的な企業誘致活動に取り組み、県内全域への企業立地を促進するとしているところであります。

 これら地域は、姫路市と比較しますと、鉄道、道路網、人口密度、生活利便性などの面で厳しい面があります。しかし、こういった中でプロジェクトチームを立ち上げて、企業誘致用に市の保有する普通財産や民間の空き地の調査を行い、企業誘致に結びつけるために関係機関や企業への紹介など、相当な努力をされていると聞くところでございます。

 安富、夢前地域など姫路市北部地域は、長期に及ぶ景気の低迷やさまざまな要因により、地域全体の活力が低下していると感じているところであります。職住近接の効果など、規模は小さくとも健全な企業の進出は、地域経済の振興や地域の活性化に大きな役割を果たすこととなります。市内全域の地域特性を生かしたバランスある発展が求められるところでございます。

 近畿圏においては、兵庫県の内陸部が今後の企業立地に大きな可能性のある地域であるとお聞きいたしております。姫路鳥取線の開通や播磨科学公園都市のある播磨自動車道・播磨新宮インターチェンジから中国自動車道の(仮称)山崎ジャンクションへの接続道路の計画も進展していると聞くところであり、また中国自動車道・夢前スマートインターチェンジも、平成27年開通に向け順調に計画が進んでいるところでもあります。また、土地の価格面での優位性もあるのではないかと思っております。

 工場進出可能土地の調査、売却意向のある土地のリストアップを行い、関係機関、企業などに情報提供を行うなど、市が立地可能土地を紹介すること、取り次ぐことなど、入り口の役割を果たすことは重要であると思われます。

 地域特性を生かしたバランスある振興のために、市北部地域においても兵庫県産業集積条例の指定も含めた中小企業などの誘致活動に積極的に取り組まれることを期待して、ご所見をお聞かせください。
○内海将博商工観光局長(登壇)
 私からは、3項目の市内北部(安富・夢前地域等)への企業誘致活動と兵庫県の産業集積条例に基づく産業集積促進地区への追加指定についてと、7項目の出光興産兵庫製油所についてお答えいたします。

 まず、3項目でご指摘の北部地域の活性化のために、工場進出可能土地の調査及び売却意向のある土地のリストアップを行い、中小企業の誘致活動を行うべきではについてでございますが、現在本市におきましては、新日鐵広畑製鉄所の事業用地や出光興産兵庫製油所跡地等の臨海部が兵庫県産業集積条例による5種類の指定区分のうち、産業活力再生地区として指定されており、これまでに当該地区内においてIPSアルファテクノロジ姫路などの立地が進んだところでございます。

 一方、市内北部では、従来から夢前工業団地が県条例による産業集積促進地区として指定されておりますが、これ以外に新たに指定を受けるためには、地域産業の高度化を目的とした産業団地等の工場適地を整備するなどの条件をクリアする必要があります。

 本市としましては、平成20年6月に国の承認を受けた企業立地促進法に基づく基本計画を踏まえ、現時点においては臨海部の産業活力再生地区への新たな事業展開や、さらなる企業立地を重点的に進めているところであります。

 しかしながら、議員ご指摘のとおり、夢前スマートインターチェンジの整備が進み、立地条件がよくなる北部地域への企業の進出があれば、地元雇用など地域経済の振興に大きな効果が期待されることから、県条例による地区指定にこだわることなく、企業誘致活動を展開していく必要があると考えております。

 具体的には、昨年度から国のふるさと雇用再生特別交付金を活用した「産業力創出事業」として企業誘致用の工場用地調査を行っており、安富・夢前地域においても、現在3件の工場用地ライブラリー制度への登録を得たところでございます。

 今後は、これら土地情報の提供や未利用地の事業化の促進により、市内北部の地域特性や地域資源を生かした企業立地を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解、ご協力をいただきますようお願いいたします。
○(川西忠信議員)(登壇)
 第7問、出光興産兵庫製油所についてであります。

 出光興産兵庫製油所は、昭和35年、電力と石油精製構想の実現に向け調査協議が開始され、用地買収が行われ、昭和45年姫路製油所が竣工したとお聞きいたしております。

 危険物の取り扱いということで、当初地域の人々にとりましては相当な心配もあったようですが、工場稼働以降は、地元企業として地域の文化・経済の発展に大きく貢献されてきました。

 しかしながら、日本経済の長期にわたる下落低迷の波によって、出光興産の生き残りをかけた合理化が行われ、平成15年には製油所の閉鎖、そして平成21年には石油備蓄事業の中止も発表され、さらにこのたび危険物屋外タンク貯蔵所及びシーバース移送取扱廃止届が提出され、タンク及び関連施設の撤去が行われると伺いました。

 そこで、2点につきましてお伺いいたします。

 1点目としまして、タンク、シーバースなどの撤去計画について、どのようになっているのかお聞かせください。

 2点目としまして、今後の工場用地の利用計画についてお伺いをいたします。

 敷地面積は約129ヘクタールと広大ですが、既に約40ヘクタールはパナソニックに賃貸されておりますので、残る約90ヘクタールについて、出光興産はどのような利用方針を立てておられるのでしょうか。また、兵庫県、姫路市は、この地への企業誘致について、どのように検討協議し、推進策をお考えなのでしょうか、お聞かせください。
○内海将博商工観光局長(登壇)
 次に、7項目の1点目、出光興産兵庫製油所跡のタンク、シーバースなどの撤去計画についてでございますが、議員ご指摘のとおり、平成15年に同製油所が閉鎖されて以降も石油備蓄用のタンク及び関連施設が残されておりましたが、石油需要の減少や国内備蓄事業の経済性等の観点から、昨年4月、出光興産において石油備蓄事業の中止を決定され、現在備蓄用タンク9基及び関連施設の撤去工事が進められております。

 工事の予定といたしましては、今年度中にタンク撤去などの陸上工事を行い、来年度以降にシーバースブイなどの海洋施設の処置を関係機関と調整しながら進めていくと聞いております。

 次に、2点目の今後の工場用地の利用計画についてでございますが、同製油所跡地は、敷地面積約129ヘクタールのうち、工場が立地済みの用地を除く残り約90ヘクタールが新たな活用が期待される土地でございますが、ここは先ほど申し上げたとおり、県条例による「産業活力再生地区」に指定され、県及び市の優遇支援措置が適用されるなど有利性の高い用地であります。

 当市といたしましては、引き続き兵庫県、出光興産と十分な連携を図り、官民一体となって当該用地への企業誘致を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。
○(川西忠信議員)(登壇)
 第4問、森林林業及び治山関係施策についてであります。

 合併により森林面積が一挙に約1万9,000ヘクタール増加したところであり、そのうち杉、ヒノキの人工林面積は約1万ヘクタール以上増加したと聞いております。このことにより新たな行政課題が生まれ、関連事業の推進に努力いただいているところでございます。

 国においては、次の4項目を柱とした森林・林業再生プランを昨年12月に策定されたところであります。

 1.強い林業の再生に向け、路網整備や人材育成などを集中的に整備し、今後10年以内に外材に打ち勝つ国内林業の基盤を確立。

 2.山元へ利益を還元するシステムを構築し、やる気のある森林所有者・林業事業体を育成するとともに、林業・木材産業を地域産業として再生。

 3.木材の安定供給体制を構築し、外材からの需要を取り返して、強い木材産業を確立。

 4.低炭素社会づくりに向け、我が国の社会構造を「コンクリート社会から木の社会」に転換等を目指すとなっております。

 国の進める政策に沿う形で、既に民間の林業事業体が団地化・機械化を進め、林業を地域産業として再生するための道筋を構築されつつあるところでもあり、今年度、姫路市においても、旧安富町有林であった市有林を国・県の補助事業を利用して、間伐材搬出モデル事業の実施を行い、収支データを調査されているところでもあります。

 戦後の国策による植林により成熟期を迎えているだけに、木材を搬出することが政策として大きく求められているところであります。

 大気の浄化、水源涵養、治水・治山や災害に強い森づくりのほかに有害獣対策の側面もあり、山林の再生と持続可能な森林の管理が強く求められております。

 また、国及び県と歩調を合わせた川上から川下までの政策の推進が求められていると思うところでございます。

 そこで、森林林業及び治山関係施策の5点についてお伺いをいたします。

 1点目は、北部農林事務所と本庁との事務分担についてであります。

 本年4月の組織改正において、さらなる本庁組織との連携強化と専門性の確保及び農林行政の各種相談や現場での課題対応を迅速に行うため、北部地域における農林業の拠点となる北部農林事務所を夢前地域事務所に新たに設置したところです。

 人員配置においては、現在、安富地域の固有の事務である山林の地籍調査業務の窓口も北部農林に入ったところであり、各地域事務所に配属されていた土木担当職員を北部農林に異動をさせたというところではないかと思います。

 北部農林事務所は、本庁の農政総務課と農林整備課及び各地域事務所などの業務に関係しているとお聞きいたしております。約半年が経過するところですが、現時点では権限や組織体制において課題があるように思うところでございます。

 そこで、2点につきまして質問をいたします。事業範囲の広い農業、林業関係業務などのうち、決裁権がある本庁との役割分担、事務分担を具体的にお示しください。

 次に、北部地域におきましては、設置の目的である専門性の確保や迅速な現地対応などにおいて、事務所の今後に大きく期待をしているところでございます。北部農林事務所の今後のあり方についてのご所見もあわせてお聞かせください。

 2点目は、森林・林業及び治山関係業務の新たな課の設置と組織体制の充実についてであります。

 森林林業及び治山関係事業には、造林事業、環境対策育林、森林林業緊急整備、低コスト原木団地路網整備、里山ふれあい森づくり、県民みどり税関連、松くい虫防除、山林の地籍調査、災害防止に欠かせない治山工事全般などがあるかと思います。多くの国、県の各種補助事業を地域のニーズとどのように結びつかせるのか、地域の実態をしっかり把握することにより、事業を掘り起こすことが事業の推進には欠かせないと考えます。

 本年11月には、中播磨圏域の8森林組合が大規模合併をされ、中はりま森林組合になるとお聞きしております。8組合の中では、大河内、神崎両森林組合の規模が大きく、次に安富、そして夢前と続き、大河内森林組合が本所となるようでございます。

 こういった状況の中、今後の森林林業施策の推進は、市の役割がより大きくなるのではないかと考えます。本庁の森林林業及び治山関係業務の人員配置が手薄ではないかと感じているところであり、新たな課の設置がどうしても求められるのではないかと考えるところでございます。森林・林業及び治山関係業務の新たな課の設置と組織体制の充実について、ご所見をお聞かせください。

 3点目は、生産森林組合への助成及び積極的な指導・支援についてであります。

 市北部地域において設立をされております生産森林組合を取り巻く情勢は、長引く木材価格の低迷による林業採算性の悪化、森林所有者の世代交代に伴う森林・林業への関心の低下など、かつてない厳しい状況となっており、法人税の均等割額を捻出することにも苦慮して、解散を検討されている組合も出てきていると聞き及んでいるところでございます。

 しかし、反面、森林の持つ多面的な公益的機能の見直しや災害に強い森づくりに向け、適切な森林管理・森林整備の推進など、森林・林業の再生が強く求められているところでもあります。

 こういった側面から、各地区の大きな面積の人工林を所有する生産森林組合の存続は、森林行政を推進する上で重要な位置を占めているところであります。

 旧安富町・旧夢前町においては、法人市民税の均等割額の減免措置や一部助成を行っていたところでもあります。

 2点につきましてお聞かせください。

 1点目としまして、総合的な判断により組合に対して助成を行うべきではないかと思いますが、ご所見をお聞かせください。

 2点目としまして、市内各生産森林組合の役員さん方との懇談会などの実施を通じて運営状況を把握することにより、各組合に適する形での指導・支援を県と連携をとりながら積極的に業務として行うべきであると考えるところですが、ご所見をお聞かせください。

 4点目は、市有林のPRと市内企業へ民有林の紹介を行い、森林保有などによる森林整備への参画を推進することについてであります。

 姫路市所有の山林で、旧家島町以外では旧安富町有林が約430ヘクタールで、旧夢前町有林が約93ヘクタールであり、大部分が長年にわたり整備が行われた杉、ヒノキの人工林で、戦後の植林により成熟期を迎えているように聞いております。

 兵庫県森林組合連合会は、森林が二酸化炭素を吸収する能力や価値を算定して証明書を発行し、企業などに社会活動の一環として購入してもらう「森林カーボンオフセットサービス」の推進に取り組まれており、また兵庫県が中心となり、企業と連携を行い、山林の整備を行う企業の森づくり事業が県内各地で進んでいるところでもあります。企業が社会的責任や社会貢献を目的に環境問題への取り組みとして森林保全や再生に積極的に参画する時代となってきたようです。

 こういった中、姫路市は多くの市有林の適切な管理を行うことにより、環境面で既に大きく社会貢献をしているところであり、もう少しPRをしてもよいのではないかと考えるところでもございます。

 森林の整備は、多面的な公益的機能の効果や評価から、その必要性における国民のコンセンサスも醸成されつつあると思います。

 今後は、市内の企業に保有いただくことも含め、市北部の生産森林組合や個人所有の人工林を中心とする民有林の紹介を行い、国、県の補助事業による間伐事業などを行い、社会貢献をしていただくことが山、川、海の連携と地域内循環につながるのではないかと思います。

 さらに、こういった企業による森林保全活動の展開は、森林の再生のみならず交流の促進により農山村地域の活性化など各種の波及効果へつながっていくものと思います。これらの取り組みについてのご所見をお聞かせください。

 5点目は、公共施設の木造化及び木質化の目標設定や木工製品の利用等、県産木材の利用に向け、市が率先して、これら川下の政策の推進を行うべきでは、についてであります。

 兵庫県では、公共施設など県産木材利用マニュアルを策定して、木材利用を推進されているところであり、国においても公共建築物の木材利用促進法が成立したところでもあります。

 木材の持つぬくもり、いやし効果やゆとりと潤いのある生活空間づくりのために、構造材だけではなく、壁、床など内装材に木材利用の推進を行うべきではないでしょうか。また、市役所のロビーや支所、出張所などにも間伐材を利用したいす、テーブルなど木工製品を設置することは、来客者や職員にとってさまざまな効果が期待できるのではないかと思うところです。

 今年度事業着手されております市有林の間伐事業により搬出される木材を、市民が触れる可能性の高い場所で、今後うまく利用することも市の環境への取り組みなど社会貢献面からもPRできるのではないかと思います。

 建築基準法の規制などにより木材利用が困難な場合を除き、公共施設の木造化及び木質化の目標設定や木工製品の利用等、県産木材の利用に向け、市が率先してこれら川下の政策の推進に取り組むべきであると考えます。今後の取り組みについてのご所見をお聞かせください。

 第5問、シカを中心とする有害獣被害対策についてであります。

 有害獣であるシカ、イノシシ、アライグマ、ヌートリアなどの被害が毎年大きくなっており、近年特にシカの被害対策における行政の積極的な支援策の推進への期待の声が大きくなっているところであります。

 3点につきましてお聞かせください。

 1点目としまして、有害獣の生息分布と農作物の被害状況についてお聞かせください。

 2点目としまして、シカ対策における国・県の動向及び施策と市の独自施策の取り組み状況や市の方針と役割及び各種施策の推進についてのご所見をお聞かせください。

 3点目としまして、シカの捕獲・処分など、施策展開には猟友会の皆様のご理解と連携・協力がより重要になってくると思われます。猟友会との連携と市の役割についてのご所見をお聞かせください。

 第6問、特産品の「ゆず」を活用した地域づくりに向けた振興策についてであります。

 ゆず組合の皆さんは、旧安富町時代の平成4年ごろから放棄田対策としてユズの植栽を始められ、その後、果実の収穫が始まったころより、旧安富町を初めJAや県の普及所の指導・支援をいただきながら、加工品開発に取り組まれてきました。

 その後、姫路市との合併翌年度の平成19年度に念願の加工所が完成したところです。経済環境の厳しい中にもかかわらず、組合員さん、姫路市、JA、県の4者の協力・支援・指導のもと、姫路市の特産品として着実な成長をされているのではないかと思うところです。

 特に、昨年は市政120周年記念事業での記念品としての利用を初め各種イベントの出店機会の提供など、53万都市の農産物特産品として市町合併の効果も寄与しているものと思っております。

 また、昨年11月には、農村漁村いきいきシニア活動・農林水産大臣賞最優秀賞を受賞され、ことし2月には石見市長より功労賞を受賞されたところでもあります。

 ユズ栽培など農産物の特産品開発は、農業振興、地域振興、放棄田対策、高齢者の生きがい支援、多世代交流、雇用の創出、中山間地の環境面などさまざまな効果が期待できるところです。

 現在、ゆず組合の皆さんは、今後一段の成長・発展を目指し、市などの指導により新たな振興計画の検討に入られているところでございます。ユズを活用した地域づくりに向け、姫路市としての今後の振興策及び支援策についてのご所見をお聞かせください。
○中澤賢悟農政環境局長(登壇)
 私からは、4項目、森林林業及び治山関係施策について、5項目、シカを中心とする有害獣被害対策について、6項目、特産品の「ゆず」を活用した地域づくりに向けた振興策についてお答えいたします。

 まず、4項目の1点目、北部農林事務所と本庁との事務分担についてでございますが、北部農林事務所は、北部地域における農林施策に関する業務を担うこととなっており、農業分野に関しては有害鳥獣駆除、戸別所得補償モデル対策等の事務を、また林業分野に関しては、地籍調査や造林助成の事務などを担っております。今後は、さらなる本庁との連携強化や人材育成等による専門性の確保を図り、農林業従事者等からの各種相談や現場での課題に迅速に対応できる体制づくりを一層進めてまいりたいと考えております。

 次に、2点目の森林・林業及び治山関係業務の新たな課の設置と組織体制の充実についてでございますが、昨年度農林整備課内に林産振興室を設置し、県との人事交流により専門職の派遣を受け、本市職員も県の林務課に研修派遣をしているところでございます。また、来年度には林学職の新規職員の採用を予定しており、段階的な組織・人員体制の強化に努めております。今後も引き続き組織の拡充や出先機関との調整などによる事務の効率化を図り、事業の増大への対応を図ってまいりたいと考えております。

 次に、3点目の生産森林組合への助成及び積極的な指導・支援についてでございますが、議員お示しのとおり生産森林組合を取り巻く情勢の厳しさやその活動の重要性は十分認識しております。

 本市といたしましては、生産森林組合の所有林を含めた団地化等を行うことなどにより、効率性や林業採算性を高め、生産森林組合が行う各種林業施業活動を通じた支援に努めてまいります。また、組合への指導支援に当たっては、今後組合との情報交換を行う中で進めてまいりたいと考えております。

 次に、4点目の市有林のPRと市内企業への民有林の紹介を行い、森林保有等による森林整備への参画を推進することについてでございますが、企業が実施する森林整備、保全活動を支援する「企業の森づくり」事業において、市は県と連携して企業と森林所有者を結びつける役割を担っております。

 議員お示しのとおり、企業が森林を整備することにより森林が持つ機能が向上するほか、農山村地域の活性化など、さまざまな波及効果が発生すると考えており、今後も企業の森づくり事業を通じて、企業の社会貢献活動の一環としての森林整備を働きかけていきたいと考えております。

 次に、5点目の公共施設の木造化及び木質化の目標設定や木工製品の利用等、県産木材の利用に向け、市が率先してこれら川下の政策への推進を行うべきではないかについてでございますが、県が設置し、市も構成員となっている公共施設木材利用推進中播磨地域会議において、県産木材の利用を高めるため、公共施設における木造・木質化促進、住民への普及啓発などに総合的に取り組んでいるところでございます。

 また、本市では今年度より循環型林業推進事業といたしまして、林業経営を調査分析するため、市有林から搬出する間伐材を県産木材供給センターへ出荷する予定としております。今後は、県産木材の公共施設への利活用を初め生産から利活用に至るさまざまな団体への需要喚起に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、5項目の1点目、有害獣の発生分布と農作物の被害状況についてでございますが、有害獣の発生分布等を正確に把握することは困難でありますが、捕獲頭数や集落からの捕獲要望などから推測いたしますと、シカやイノシシは西部から北部にかけて多く分布し、水稲、麦、大豆などに被害が出ております。アライグマは南部を中心に近年は市内全域に急速に広がっており、ブドウなどの果樹やスイカ、トウモロコシなどに被害が出ているほか、民家への侵入被害等の通報も寄せられております。ヌートリアは、河川や水路、ため池周辺に多く分布しており、水稲のほかレンコンなどの野菜に被害が出ております。

 次に、2点目のシカ対策における国・県の動向及び施策と市独自施策の取り組み状況や市の方針と役割及び施策の推進についてでございますが、鳥獣害対策については、国におきまして昨年事業仕分けの結果を受け、地方が主体となって取り組む事業との方向性を打ち出しております。

 一方、県におきましては、急増するシカ被害に対し、今年度は目標捕獲頭数を2万頭から3万頭にふやし、防護さくの設置や捕獲奨励金の交付等の対策を展開しております。

 本市におきましても、国・県の施策を活用し、防護さくの設置や補助助成を行うとともに、市独自の取り組みとして、猟友会が組織する捕獲班と連携し、地域からの要望に応じた捕獲活動に取り組んでおります。さらに、昨年度より国の緊急雇用就業機会創出事業を活用し、捕獲体制の強化を図っております。

 今後も国・県の制度を活用しつつ、先進自治体の事例を調査・研究し、シカ対策の強化を図るとともに、地域ぐるみの取り組みが円滑に行われるよう猟友会と連携しながら、地域に働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の捕獲・処分など施策展開における猟友会との連携と市の役割についてでございますが、有害獣の捕獲につきましては、猟友会に委託するとともに、市からも捕獲おり等を供給するなど、効率的な捕獲活動ができるように連携を図っているところでございます。

 シカ捕獲後の処分につきましては、捕獲者が行うこととしておりますが、有効活用の観点からも捕獲後のシカの活用に向けた体制づくりとPRに努めてまいりたいと考えております。

 また、アライグマ、ヌートリアの捕獲につきましては、民家周辺での通報が多いことから、猟友会との連携を図りながら、集落が中心となって捕獲が行える体制づくりを検討してまいりたいと考えております。

 続きまして、6項目の特産品の「ゆず」を活用した地域づくりに向けた振興策についてお答えいたします。

 安富地域は、ユズの特産化に取り組まれており、ユズを核とした取り組みは、安富の地域づくりの一翼を担っておられます。本市といたしましても、加工施設の整備助成や農林漁業まつり等のイベント開催などによりユズ製品の開発支援やPRに努めてきたところでございます。

 議員お示しのとおり、ことしの7月より農区やユズ組合など、地域が主体となってユズを活用した地域振興策について、県、市、農協も参画の中、検討を始めたところであります。

 今後とも地域とともに作成する振興策が円滑に実行できるよう栽培や加工技術の指導など、農業者や安富ゆず組合への支援を行うとともに、地域資源であるユズを核として、収穫、加工体験などを通して都市住民との交流活動を促進し、地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



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